Earth International Patent and Trademark Office
満月の夜、妹からラインが届きました。
コンビニへ行く途中「月が奇麗なので撮った」とのこと。
キレイですね（加工無しです）。皆様にもおそそわけです。
で、この写真を、さぞかし私が撮ったかのように、
無断でインスタに乗っけていたら、
妹から「おい」というコメントが来ました。
（ええやん、別に）
ということで今回は、
写真の著作権についてお話したいと思います。
まず第一に、「写真」も著作物として認められ得ます。
著作権法10条には、著作物が例示列挙されておりますが、
8号に「写真の著作物」も明記されております。
その写真が「思想又は感情を創作的に表現したものであって、
文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」である場合は、
著作物として認められ、その創作者に著作権が原始的に寄与されます。
商標登録の場合は、特許庁に登録しなければ権利が発生しませんが、
著作権は、創作した時点で権利が発生します。
今回の「満月の写真」は、アングル、被写体の構成・選択など創作性がありますので、
著作物として認められ、妹に著作権が帰属します。
ちなみに、単なる複製的な写真（絵画の複製、証明写真、防犯カメラなど）は、
著作物として認められないとされています。
では次に、他人の著作物「写真」を無断でインスタにUPする行為は、
どのような権利侵害に該当するのでしょうか。検討していきたいと思います。
【21条 複製権の侵害】
著作者の許諾なく写真(他人の著作物)をコピーしてインスタに
掲載する行為は複製権の侵害に該当します。
【23条 公衆送信権の侵害】
著作者の許諾なく写真(他人の著作物)をインターネットなどを通じて
閲覧できるようにする行為は、公衆送信権の侵害に該当します。
【18条 公表権】
まだ公表されていない写真(他人の著作物)を公衆に提供・提示する行為は、
公表権の侵害に該当します。
【19条 氏名表示権】
写真(他人の著作物)を公衆に提供・提示する際に、
著作者名を表示しない行為(表示する行為)は、氏名表示権の侵害に該当します。
結論、他人の著作物「写真」を無断でインスタにUPする行為は、
著作権(複製権、公衆送信権、公表権、氏名表示権)の侵害に該当します。
ですので皆さん、ブログやインスタなどのSNSに写真(他人の著作物)を
UPする際には、著作権の侵害に該当していないか、くれぐれもご注意ください。
（著作権侵害は非親告罪です）
詩：MORISHITA yasuko 写真：SY
